第25回
AIの提案、そのまま採用していませんか?——もっともらしさの裏にある盲点
芳村裕太 · LLC Rip.D
- 営業マネージャー
- AI
- 営業戦略
地方中小企業の AI 導入・活用支援をしているLLC Rip.D(リップ)代表の芳村です。
このブログは営業チームのマネージャー・経営者さまに向けて書いています。
営業領域20年超の現場経験とプロのエンジニアのもとで学んだ AI に関する専門的な知見を融合して、事業活動のお役に立つ情報を「現場の言葉」でわかりやすくお伝えしています。
来期の営業戦略や、新規開拓の方針をAIに相談する。AIは筋の通った、もっともらしい戦略案をすぐに出してくれます。
その完成度に安心して、「これでいこう」とほぼそのまま会議に持っていこうとする。
「ここまでちゃんとした案が出るなら、もうこれでいいのでは」「自分で一から考えるより早いし、これで十分な気がする」——そう感じたことはないでしょうか?
ここには、注意しておきたい落とし穴があります。
この記事でわかること
- AIの戦略案をそのまま採用すると起きること
- 提案がもっともらしく見える本当の理由
- 採用する前に自分の頭で確かめるやり方
AIの提案、そのまま採用していませんか
結論からお伝えします。AIが出した戦略案は、どれほど整って見えても、そのまま採用してはいけません。最後に自分の頭で確かめる一手間が欠かせません。
なぜなら、その完成度の高さこそが危ういからです。
もっともらしさの裏にある盲点
AIの提案は、なぜこれほど整って見えるのでしょうか? AIは、世の中にある膨大な情報を読み込んだ中から、最も筋の通りやすい一般的な答えを組み立てています。だからこそ、破綻のない、美しい体裁の案になるのです。
ただし、そこに自社の情報は入っていません。自社の強みや、これまで築いてきた顧客との関係性、現場の温度感——AIは、こちらが伝えていない部分までは知りようがないのです。知らないはずのところまで、それらしい言葉で埋めてくる。ここが見落としやすいポイントです。
採用する前に、自分の頭で確かめる
だからこそ、AIの提案は完成品ではなく「叩き台」として受け取ります。方針を最後に決めて言葉にするのは、AIではなく自分だという意識を持つことです。
この一手間を飛ばすと、実行段階で現場とのずれに気づき、「なぜこの方針にしたのか」を自分の言葉で説明できず、チームの納得も得られなくなってしまいます。
今日から始める小さな一歩
次にAIに戦略や方針を相談したら、出てきた案をすぐに採用せず、自社の状況に照らして本当に妥当かを自分の言葉で説明できるか試してみてください。それができてから、初めて採用する。この一手間が、後の納得感につながります。
まとめ
AIの戦略案は、どれほど整って見えても、自社の事情まで汲んだ完成品ではありません。
採用する前に、自分の頭で確かめる——これが今日の takeaway です。
