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第7回

AIはあなたを覚えていない——「毎日初対面の優秀な新入社員」

芳村裕太 · LLC Rip.D

  • 営業マネージャー
  • AI
  • AIの限界

地方中小企業の AI 導入・活用支援をしているLLC Rip.D(リップ)代表の芳村です。
このブログは営業チームのマネージャー・経営者さまに向けて書いています。
営業領域20年超の現場経験とプロのエンジニアのもとで学んだ AI に関する専門的な知見を融合して、事業活動のお役に立つ情報を「現場の言葉」でわかりやすくお伝えしています。

前回、YouTubeの自動化動画と現場のギャップについてお伝えしました。今回は、AIには「あなたを覚えていない」という性質があることと、その付き合い方についてです。

昨日、AIに会社のことや商材の特徴を丁寧に説明した。でも今日また相談しようとしたら、また一から説明を求められる。なんで毎回同じことを言わないといけないんだろう——そんな地味なストレスを感じたことも多いと思います。

これは、あなたの使い方が悪いわけではありません。今回は、その理由についてお話しします。

この記事でわかること

  • **「また説明しないといけないの」**というストレスの正体
  • AIが会話を覚えていないという基本的な性質
  • ストレスなく付き合うための考え方

「また説明しないといけないの」という地味なストレス

結論からお伝えすると、AIが前日の説明を覚えていないのは、故障でも不親切でもありません。そういう仕組みだからです。

そして、これを知っているかどうかで、AIとの付き合い方が大きく変わります。

AIは、会話を覚えていない

AIは、皆さんとの会話を記憶していません。昨日の会話も、先週の指示も、一切覚えていないのです。記憶しているように見えることはありますが、それは見え方だけの話です。

AIには「モデル」と呼ばれる本体があり、これは、ある時点までの情報を学習して固まったものです。私たちがAIとやり取りするときにやっていることは、実はとてもシンプルです。毎回ゼロから、テキストを送って、テキストが返ってくる——構造としては、それだけなのです。

「毎日初対面の優秀な新入社員」と考える

これは、専門家のもとで実践的にAIを学んだときに「これはわかりやすい」と感じた例えなのですが、イメージとしては、毎日「初めまして」でやってくる、優秀だけど記憶のない新入社員と働いているようなものだと捉えると、しっくりきます。

能力はとても高い。頼めば的確に動いてくれる。でも、前日の説明だけは覚えていない。だから、また一から伝える必要がある——面倒に感じるのは当然のことです。

ただ、これがわかっていれば「なぜ覚えていないんだ」とイライラする必要はなくなります。最初から、そういうものだと分かって付き合えばいいだけの話だからです。

営業現場での付き合い方

この性質を踏まえると、「この前と同じ話です」と省略したくなる気持ちをぐっとこらえて、毎回、必要な前提を短く伝え直すという付き合い方がおすすめです。

新入社員に何度も同じ話をするのは面倒に感じるかもしれません。それでも、一度要点を整理してしまえば、あとは渡すだけで済むと考えると、そこまで大変な作業ではないはずです。

今日から始める小さな一歩

次にAIに相談するとき、まずはこんなメモを1つ作ってみてください。

自社の商材、チーム構成、よく相談する背景を3〜4行でまとめたもの

それを手元に置いておき、相談のたびにコピーして渡すだけで、「また説明しなきゃ」という手間が大きく減ります。

まとめ

AIが前日の説明を覚えていないのは、仕組み上そうなっているだけです。

毎日初対面の優秀な新入社員だと思えばいい——覚えていないのが普通だから、毎回さっと前提を伝える。これが今日の takeaway です。

次の記事では、AIの回答がなぜかズレてくる原因を整理した、AIの限界を突破する3つの壁についてお伝えします。

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