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第6回

YouTubeの「AI自動化」と現場のギャップ

芳村裕太 · LLC Rip.D

  • 営業マネージャー
  • AI
  • マインドセット

地方中小企業の AI 導入・活用支援をしているLLC Rip.D(リップ)代表の芳村です。
このブログは営業チームのマネージャー・経営者さまに向けて書いています。
営業領域20年超の現場経験とプロのエンジニアのもとで学んだ AI に関する専門的な知見を融合して、事業活動のお役に立つ情報を「現場の言葉」でわかりやすくお伝えしています。

移動中や休憩時間に、YouTubeで「これだけで業務が自動化できます」という動画をご覧になったことはないでしょうか。

営業マネージャーの方から、こんなお悩みをよく聞きます。

「動画の手順をそのまま真似してみたんですが、ウチの会社だとなぜか動かなくて……自分のやり方が下手なのかなと、ちょっと自信をなくしました」

結論から言うと、それはやり方が下手なわけではありません。今回は、その「なぜかうまくいかない」の正体についてお話しします。

この記事でわかること

  • 自動化動画を真似してもうまくいかない理由
  • 見るべきは「手順」ではなく**「考え方」**だということ
  • 営業現場での情報の活かし方

「動画通りにやったのに動かない」というよくある話

結論からお伝えすると、YouTubeの自動化動画がそのまま自社で動かなかったとしても、それはあなたのやり方が悪いのではありません。

そもそも、あの動画はあなたの会社のために作られたものではないからです。

なぜそのまま真似てもうまくいかないのか

動画で紹介されている自動化の手順は、紹介している人自身の環境・データ・業務の流れに合わせて作られています。使っているシステム、扱っているデータの形、業務の手順——これらが少しでも違えば、同じ手順を踏んでも同じようには動きません。

料理番組のレシピをそのまま真似しても、使っているコンロの火力や食材の状態が違えば、同じ味にはならないのと同じです。レシピそのものが間違っているわけではなく、前提条件が自分の環境と違うというだけの話なのです。

営業の世界でも似たようなことがあります。他社の成功したトークスクリプトをそのまま持ってきても、自社の商材やお客様の温度感が違えば、同じようには刺さりません。うまくいっている会社のやり方を、そのままコピーしても機能しないというのは、営業マネージャーであれば経験的にご存知だと思います。

見るべきは「手順」ではなく「考え方」

では、こうした動画をどう見ればいいのか。

大事なのは、「何を解決しているか」という考え方の部分だけを抜き出すことです。手順そのものを一字一句真似るのではなく、「この人は、こういう面倒くささを、こういう発想で解消しているんだな」という考え方を受け取る。そのうえで、自社の業務フローに合わせて作り直す——ここまでやって初めて、動くものになります。

手順の丸ごとコピーがうまくいかないのは、当然のことです。それは失敗ではなく、次のステップに進むための情報が手に入ったというだけのことなのです。

営業現場での当てはめ方

この考え方を営業マネージャーの現場に当てはめると、こう見えてきます。

自動化系の動画を見たら、まず「これは何の面倒くささを解消しているのか」を考える。たとえば「週報作成の手間を減らしている」「見積書のチェック時間を短くしている」といった具合です。

そのうえで、自社の場合はどこに同じ面倒くささがあるかを考える。同じ「週報の面倒くささ」でも、自社では入力項目やフォーマットが違うはずです。そこを合わせて調整して初めて、実際に動くものになります。

今日から始める小さな一歩

次に自動化系の動画を見かけたら、手順をそのまま真似る前に、こう自分に聞いてみてください。

この人は、何の面倒くささを解消しようとしているんだろう?

その1行が見えれば、あとは自社の状況に合わせて作り直すだけです。

まとめ

YouTubeの自動化動画がそのまま自社で動かなくても、やり方が悪いわけではありません。

あの動画は紹介した人の環境用。見るべきは手順ではなく考え方——そこを抜き出して、自社に合わせて作り直せばいい——これが今日の takeaway です。

次の記事では、AIには「あなたを覚えていない」という性質があることと、その付き合い方についてお伝えします。

営業現場の“面倒な作業”について
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