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第26回

AIを「使う」と「作る」の間にある、越えなければならない一線

芳村裕太 · LLC Rip.D

  • 営業マネージャー
  • AI
  • マインドセット

地方中小企業の AI 導入・活用支援をしているLLC Rip.D(リップ)代表の芳村です。
このブログは営業チームのマネージャー・経営者さまに向けて書いています。
営業領域20年超の現場経験とプロのエンジニアのもとで学んだ AI に関する専門的な知見を融合して、事業活動のお役に立つ情報を「現場の言葉」でわかりやすくお伝えしています。

週報の下書きも、商談メモの整理も、AIに頼めばすぐ形になる。以前に比べて、明らかに仕事は速くなった。

その一方で、他の会社の知り合いに話を聞くと、同じような業務を「自分たち専用の仕組み」にしてしまい、もう1段速いスピードで回している。使っているAIは同じはずなのに、その差はどこから生まれているのか。

この記事でわかること

  • 「AIを使えている」で止まっている人と、そうでない人の違い
  • 生産性を分ける3段階の構造
  • 自分専用の仕組みへ、一歩踏み出す考え方

AIを使えていれば、もう十分だと思っていませんか

結論からお伝えします。ChatGPTのような汎用AIを使いこなすことは、生産性向上の入り口にすぎません。その先に、自分専用の道具を作るという段階があり、そこに届くかどうかで伸び幅がまったく変わります。

「AIを使えている」という段階で満足してしまうと、その先にある大きな伸びしろに気づけないまま、周囲との差が静かに開いていきます。

なぜ同じAIを使っても差がつくのか——3段階の生産性

ある地点から1km先の目的地に向かうとき、移動手段によって効率はまったく違います。

AIを使わない人は、走って向かう人です。ChatGPTのような汎用AIを使う人は、自転車で向かう人。そして、AIで自分専用のツールを作れる人は、車に乗って向かう人です。

走るのと自転車では効率が違うように、汎用AIを「使う」のと自分専用の道具を「作る」のとでは、生産性の伸び幅がまったく異なります。これまでの時代は、用意された道具をいかに使いこなすかが勝負でした。しかしこれからは、自らツールを作り、そのツールで価値を生み出す段階に入っていきます。

週報の下書きも、問い合わせ対応の一次回答も、汎用AIへの頼み方を工夫すれば、たしかに速くなります。ただしそれは自転車の速さです。同じ作業を毎回一から頼むのではなく、自分たちの型ごと仕組みにしてしまえば、もう1段速いスピードで回せるようになります。

自転車から車へ、一歩踏み出す考え方

「自分専用の道具を作る」と聞くと、プログラミングができるエンジニアの話だと感じるかもしれません。ですが、道具の設計図にあたる部分は、言葉で書く指示書や手順書です。使い慣れたファイルに、毎回の頼み方や判断基準を書きためていくところが出発点になります。

とはいえ、簡単だという話でもありません。原理原則を時間をかけて学び、実際に手を動かし、現場で試しては直すことを重ねて、ようやく専用の道具と呼べるところに届きます。エンジニアではない人でも、その積み重ねさえあれば辿り着ける場所です。

まずは、毎回同じように頼んでいる仕事があることに気づくところから始まります。同じ指示を繰り返し打ち込んでいる作業は、裏を返せば「型ができている」ということでもあります。その型を、AIへの都度の頼み方から、自分たち専用の仕組みへと置き換えられないか——この視点を持てるかどうかが、自転車から車への分かれ目になります。

今日から始める小さな一歩

毎回同じような形でAIに頼んでいる仕事を1つ、書き出してみてください。

書き出せたら、「これを自分専用の仕組みにできないか」と考えてみてください。すぐに答えが出なくても構いません。この問いを持つこと自体が、次の段階への一歩になります。

まとめ

AIを使いこなせることは、生産性向上の入り口にすぎません。

「使う」を極めても自転車止まり。「作る」に踏み出して初めて、車に乗り換えられる——これが今日の takeaway です。

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